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2008/06/20

「従軍慰安婦」の真相 2

陸軍大臣副官通牒の 意味するもの


【要約】

従軍慰安婦に関する公文書で代表的なもののひとつは、昭和13年3月4日付けの「陸軍大臣副官通牒」です。

これは、支那事変勃発から8ヵ月後の昭和13年3月4日付けで、陸軍大臣副官より(陸軍次官承認のうえ)「軍慰安所従業婦等募集ニ関スル件」として北支方面軍及中支派遣軍参謀長宛に出されたものです。

ちなみに、この通牒は、「アジア歴史資料センター」へアクセスすれば原本の写真を見ることが出来ます。



この通牒の後半で、
【・・・・・募集ニ任スル者ノ人選適切ヲ欠キ為ニ募集ノ方法誘拐ニ類シ警察当局ニ検挙取調ヲ受クルモノアル等・・・・・将来是等ノ募集等ニ当リテハ派遣軍ニ於テ統制シ之ニ任スル人物ノ選定ヲ周到適切ニシ・・・・・】

としており、「社会問題上遺漏ナキ様」御配慮相成度くなどとしているものの、募集段階から軍が関与していることは、明白です。



【詳細】

この通牒の内容は次の通りです。

【副官ヨリ北支方面軍及中支派遣軍参謀長宛通牒案

支那事変地ニ於ケル慰安所設置ノ為内地ニ於テ之カ従業婦等ヲ募集スルニ当リ故ラニ軍部諒解等ノ名儀ヲ利用シ為ニ軍ノ威信ヲ傷ツケ且ツ一般民ノ誤解ヲ招ク虞アルモノ

或ハ従軍記者、慰問者等ヲ介シテ不統制ニ募集シ社会問題ヲ惹起スル虞アルモノ或ハ募集ニ任スル者ノ人選適切ヲ欠キ為ニ募集ノ方法誘拐ニ類シ警察当局ニ検挙取調ヲ受クルモノアル等

注意ヲ要スルモノ少カラサルニ就テハ将来是等ノ募集等ニ当リテハ派遣軍ニ於テ統制シ之ニ任スル人物ノ選定ヲ周到適切ニシ

其実施ニ当リテハ関係地方の憲兵及ビ警察当局トノ連携ヲ密ニシ次テ軍ノ威信保持上竝ニ社会問題上遺漏ナキ様御配慮相成度依命通牒ス】





この通牒で言う「慰安所従業婦」は、バーのホステスなどでは有りません。
「軍部諒解等ノ名儀ヲ利用シ為ニ軍ノ威信ヲ傷ツケ」という文言からも想像できるように、兵士の性の対象となる女性(慰安婦・売春婦)のことです。





この通牒の冒頭、

【・・・・・内地ニ於テ之カ従業婦等ヲ募集スルニ当リ、・・・・・・】

としています。

この時点で、「問題とされるような募集が内地(朝鮮・台湾などの植民地を除く日本本土)で行われていた」としても、募集が内地限定であると判断できていたのでしょうか。

軍が、「内地以外では募集するな。」「内地以外で募集しない。」などと限定する特段の事情が有ったとも思えません。

(少なくとも、これ以前、(満州事変当時)第一次上海事変において募集された慰安婦の中に、平壌で募集された朝鮮人慰安婦も含まれていた前例もあります。通牒に捺印した(副官・次官など)8人が、誰ひとりとしてそのようなことを知らず、想像も出来なかったとは思えません。)

陸軍省には、(朝鮮も含む)日本帝国国内全域を「配慮」の対象とする意識が無かったように思えるのですが・・・・。

朝鮮半島は「配慮」の対象外だったのでしょうか?





通牒の後半で、

【・・・・・不統制ニ募集シ社会問題ヲ惹起・・・・・募集ニ任スル者ノ人選適切ヲ欠キ為ニ募集ノ方法誘拐ニ類シ警察当局ニ検挙取調ヲ受クルモノアル等・・・・・将来是等ノ募集等ニ当リテハ派遣軍ニ於テ統制シ之ニ任スル人物ノ選定ヲ周到適切ニシ・・・・・・】

としており、

「社会問題上遺漏ナキ様」御配慮相成度くなどとしているものの、募集段階から、軍が関与していることは、明白です。(業者に場所を提供する程度ではないということです。)

ただし、前述したように、この通牒では、(朝鮮半島を含まない)日本内地で(日本人のみを対象として?)行われた募集が対象になっています